職員が採れなければ、業務を圧縮して乗り切ろう!
■ 職員が採れなければ、業務を圧縮して乗り切ろう!
[解説]
今、多くの会計事務所では「人が採れない」「良い人が来ない」とお悩みのことでしょう。
会計事務所は人に依存するビジネスですから、人が採れないと思い切って新規獲得もできず、
歯がゆい思いをされている先生も多いのではないでしょうか?
しかしながら、最近、いろいろな事務所で人時生産性や業務フローの分析を行っているのですが、
結構「ムリ・ムダ・ムラ」が多いんですよね。
例えば
・能力もあり人件費も高いベテラン職員が、入力チェックはもちろん、時には入力まで行っている
・事務所内ではさすがに入力はしていないが、客先では担当者が60~90分も入力代行を行っている
・「お客様が資料を送って来ない」という理由で、何かのついでに資料を担当者が取りに行っている
・高い顧問料が隠れ蓑になって、蓋を開けたら人時生産性が5,000円以下だった
・仕事が多い月も少ない月も、パートさんの帰社時間が毎月一緒だった
どうでしょう?みなさまの事務所ではこんなことはありませんでしょうか?
冒頭で申し上げましたように、今、会計事務所業界では人が採れません。
特に、「月次」に行ける担当者が足りませんので、担当先の割り当てはどこも大変です。
そこで、本来であれば能力のある月次担当者を月次に集中させるために、その他業務を軽減し、
担当者の手を空けるのが筋なのですが、
多くの事務所では、
・能力のある担当者が他の方でもできる業務に時間を費やしていたり、
・仕事があってもなくても同じ時間で帰れるように調整していたり、
・「採算」など考えず、相性の良いお客様ばかりに手をかけたり …
といったことが平然と行われています。
要するに、
「仕事が詰まっているから時間を圧縮して早く終わらせて、その分もう一件やろう!」
とは考えず、
「仕事が詰まっているから、何とか人を入れて下さい」
「人が採れないなら、仕事は少し控えて下さい」
という思考で仕事をされている方が多いということです。
これでは担当者のお給料も上がるはずのないことは、少し考えればわかりそうなものですが、
あまりそう考える方は少ないようです。
では「どうしたら良いのか?」ということですが、
それには、顧問先別・担当者別に人時生産性を調べて、
・誰がどこにどれだけ時間を使っているのか?
・何でこんなにかかるのか?
・時間を減らすにはどうすれば良いのか?
といったことを、データと照らし合わせて、一つひとつ詰めて行かねばなりません。
こうすることで、担当者の業務が圧縮され、空いた余力でもう何件か担当できるようになるのです。
筋トレと同じで、仕事も負荷をかけなければ能力は上がりません。
是非、一度、「業務の見える化」をしてみませんか?