あなたは「手続き税理士」ですか?それとも「相談税理士」ですか?
前回は「顧問料の下落に伴って、税理士であることに自信と誇りを失っていませんか?」を書きました。
今回は、「あなたは『手続き税理士』ですか?それとも『相談税理士』ですか?」について書きたいと思います。
先日、九州である保険代理店をやっている経営者の方とお酒を飲んでいましたら、私が会計事務所のコンサルタントだということで、話題が会計事務所の話になりました。
その際、その経営者がおっしゃったのが、「うちの顧問税理士は『手続き税理士』だから全然、駄目なんですよ。どなかた、アドバイスをもらえる『相談税理士』の方をご紹介いただけませんか?」
この言葉を聞いて、みなさまはどう思われますか?
『手続き税理士』という言葉を聞いたのは初めてで、その言葉にびっくりすると同時に言い得て妙だなあ、と個人的には納得してしまいました。
私は、以前から代行業務とノウハウ業務を切り分けて考えましょう、ということを伝えておりますが、この経営者の言葉通り、お客様の方が既に税理士の皆様を使い分けているということです。
私は拙書「会計事務所1億円突破のロードマップ」の中で、「先生と呼ばれる業者に成り下がっていませんか?」という一文を書きましたが、怖いのは、この経営者も、先生の前では「手続き税理士」とは決して言わないということです。
世の中の営業マンなら、価値が低ければ怒られ罵倒され、相手の期待に応えられていないことを身をもって体感できるのですが、税理士事務所の方々は「先生」なので、お客様に面と向かって文句を言われることは通常はありません。
よほど意識して自らの立場を認識し、価値を高めて行くことを追求しないと気付けば「手続き税理士」として「扱いは丁寧だけど報酬は低い」という状態に陥るかも知れません。
「危機を危機と感じない危機」ほど怖いものはありませんね。
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