「顧客は税理士を探していない」という驚愕の事実
先日、弊社で主催する経営勉強会『会計事務所5%倶楽部』の中で、「お客様は税理士に何を求めているのか?」について掘り下げて解説しました。
そのための下準備として、「では実際に、お客様は税理士をどうやって探しているのか?」と思い、税理士絡みのキーワードの検索数を片っ端から調べてみました。
そうしたら
「あれも出ない…」
「これも出ない…」
「えっ、だったらこれも… えっ~、出ない」
と全く出てこないという事実にぶち当たりました。
イメージしやすいように例を挙げますと
例えば「節税対策」を考えているお客様がいたとしたら、一定割合で、節税対策に強い税理士を探そうと「節税対策 税理士」と検索する人がいそうな気がしませんか?
ところがそれがほとんどいないということです。
他のワードも同様ですので、調べられる方は一度調べてみてください。ほとんど検索数がありませんから。
調べ始めた時の私の仮説は、「検索ワードを一つずつ調べれば、私も含めて業界関係者の知らない、顧客のニーズがあるのではないか?」
というものでしたが、結果は「誰も調べていない = ニーズがない」ということでした。
この結果を発表した時はさすがに5%倶楽部の先生方も暫く落ち込んでいました。
「俺たち・私たちは必要とされていないのか」と…
ただ、その後わかったことがあります。それは「答えはGoogleの中にある」ということです。
どういうことかと言うと、まだインターネットや検索が発達していなかった頃は、多くの人(経営者)は、税金のことやお金のこと、経営のことで悩んだら、
「そうだ、税理士さんに聞いてみよう」と思って、税理士の皆様に相談をしました。
でも、今はGoogleがあるので、「ちょっとGoogleで検索してみよう!」と考えますので、「税理士」に聞くのではなく「Googleに聞く」のです。
要するに、お客様は税理士を求めている訳ではなく、解決策を求めているので、検索してGoogleに出てきた人こそ「頼れる解決者」ということになるのです。
今でも、TV CMやポスターその他で「税理士は経営のパートナーです」と盛んに言っているのを見たことがありますが、
残念ながら、「お悩み相談のパートナーはGoogle」ということなのです。
ですから、制度の上では「税理士の無条件独占業務」とか「法的独占業務」とかありますが、
顧客心理の中ではもはや「税理士の独占業務」など存在せず、Googleで出て来た答えが正解という時代になっているという事実は認識しておいた方が良いようです。