売上1億2,000万円前後の所長のお悩みとは?

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売上1億2,000万円前後の所長のお悩みとは?

先日の「売上7,000万円前後の所長のお悩みとは?」のところでも触れましたが、令和3年度の「経済センサス調査」によれば、全国の開業会計事務所の中で、従業員数10名以上になると開業税理士事務所全体で約上位11%、20名を超えると約上位3%未満に入って来ますので、売上が1億2,000万円~1億5,000万円あれば業界上位5%には入って来ると思われます

ですから「1億2,000万円を超える規模」というのは、業界全体では「成功者」に分類されると思いますますので、まだそこに至らない事務所の所長先生にすると「もう何も悩みなんてないのではないか?」と思われるかも知れません。

しかしながら、この規模の事務所の先生方とお話をしますと、意外にも以下のようなお悩みを抱いていることがわかります。
では、売上1億2,000万円前後の先生はどのようなお悩みを持っているのでしょうか?

1億2,000万円前後の所長が考えていること

目標の「売上1億円」は達成したが次の目標が見えない
人を採っては辞め、辞めては採るの繰り返しで、これ以上、人の問題で悩みたくない

そこで、上記について解説させていただきます。

目標の「売上1億円」は達成したが次の目標が見えない

まず最初は「目標の売上1億円は達成したが次の目標が見えない」ですが、このお悩みは売上1億円を突破された先生方の多くの方がよく直面されるようです。それだけ「売上1億円」という数字だけを目標に頑張られている方が多いということなのでしょう。

では、どうしたら再度頑張れるのか?ということですが、方法は大きく2つあります。

  1. 事務所を大きくする大義を抱く
  2. 付き合う仲間を変える(もっと頑張っている人と付き合う)

1の「事務所を大きくする大義を抱く」から解説しますと、売上7,000万円の所長の悩みのところでも解説しましたが、「売上1億円を達成したい」というのはある意味所長の我欲なので、達成してみると「ああ、こんなものか」と思うもののようですし、「売上1億円」になるまでにそこそこ大変な思いはしているはずなので、「まあ、こんなもので良いか?=小成功病」につい陥ってしまうものです。

ですから、自分の我欲以外の欲=大義名分を抱かないとこの先も頑張り続けることは難しいようです。具体的には

  1. 社員&従業員の幸せ
  2. 税理士=専門家、または事業家としての社会貢献(どんなサービスで地域のニーズを満たすか?)

の2つの方向で「自分はこの事業を大きくしなければならないのだ」という確固たる信念をパワーに変えて頑張ることが、最も取り組みやすいようです。

もし、「そうは言われても…」と思われるようであればご相談いただければ、大義を抱いて再び頑張れるように「頭の中を整理」させていただきます。


次に2の「付き合う仲間を変える(もっと頑張っている人と付き合う)」ですが、これは最も手軽で効果が高い方法でして、ご自分は「売上1億円を突破して、次の目標が見えない」と悩まれている訳ですが、世の中には創業して5億も10億もやっている会計事務所の所長先生もたくさんいます。

要するに「今まで自分が付き合って来たコミュニティの中には1億円以上やっている税理士さんがいなかっただけ」であって、3億も5億も10億もやっている税理士さんが集まるコミュニティーに参加すれば、その方々がどんな思いで頑張っているのか?何をモチベーションに頑張っているかに肌で触れることができます。

そうすると、失礼な言い方かも知れませんが「1億程度で次の目標が見えないとか、もう疲れたなんて言っている場合ではない」と思われることでしょう。ですので、もし「次の目標が見えないと悩まれていらっしゃる所長先生」は、更に売上&規模を拡大されている会計事務所の方々が集まるコミュニティーに参加されることをお薦めします。

尚、手前味噌ですが、弊社では売上1億円突破を目指す会計事務所の所長先生のための経営勉強会『会計事務所5%倶楽部』を主催しています。

多くの先生が売上5,000万円~6,000万円規模で参加され、3年~5年で売上1億円~1億5,000万円超に成長されていますし、会員事務所の中には3億円、6億円、8億円超の事務所様も多くいらっしゃいますので、ご興味がおありの方は是非ご参加下さい。

売上1億円突破を目指す会計事務所の所長先生のための経営勉強会『会計事務所5%倶楽部」はこちら

人を採っては辞め、辞めては採るの繰り返しで、これ以上、人の問題で悩みたくない

次が「人を採っては辞め、辞めては採るの繰り返しで、これ以上、人の問題で悩みたくない」です。

この悩みに関しては「いや、人の問題はこの規模になるずっと前から悩んでいるけど…」という声が聴こえて来そうですね。実際、会計事務所の成長は「人の離退職の悩み」の歴史の上に成り立っているような面もあるので、そう思われるのは否めないかもしれません。

ただ、敢えてこの段階で「人の離退職」を挙げたのは理由がありまして、それは

  1. 事務所のNo2と期待をしていた「所長の右腕候補」に退職される
  2. 今までとは異なる職員が増え、離退職も相次ぎ、人の扱い方がわからなくなる

という悩みに直面するからです。

まず「事務所のNo2と期待をしていた「所長の右腕候補」に退職される」ですが、通常、売上規模が1億円を超えて来ますと、多くの事務所が「組織化」を考え始めます。例えば、チーム制とかグループ制といったものです。

当然、そうした組織体制で要となるのが「所長の右腕=No2」ですので、所長としてもNo2社員に

  • もっと事務所の幹部らしく、事務所全体のことを考えて欲しい
  • 幹部(リーダー)として、自らの方針を打ち出して、リーダーシップを発揮して欲しい

といった要求をすることになりますが、当然、No2は居心地は悪くなり、所長との人間関係も崩れ始め、結局、No2(幹部職員)が退職をすることになります。

ただ、これは無理もない話であって、事務所の売上を1億円超まで伸ばされたの所長ですので、所長の意識は既に「売上1億円超の事務所のトップ」になっていることでしょう。しかしながら、No2(幹部社員)は?と言いますと、所長に言われたことをただ実行して来ただけですので、No2の意識は未だに「売上3,000万円時代のまま」ですので、所長先生とは考えている次元が異なります。

更に申し上げますと、No2は「売上3,000万円~4,000万円当時の所長」と気が合う(好き)なのであって、「売上1億円超の所長先生」とは気が合わなくなって来ているのです。

ですので、この段階でNo2(幹部社員)が退職をするのはやむを得ないと言えることでしょう。

では、どうすれば良いか?ということですが、そのための方法は2つです。

  • 所長が参加するセミナー&勉強会にはNo2も必ず一緒に参加する
  • No2を四六時中連れまわし、所長の考え方&判断を共有する

結局、事務所の規模が拡大するにつれて所長とNo2の情報格差&意識ギャップが発生している訳ですので、それを埋める必要があると言うことです。

実際に、この段階を超えて成長されている事務所の所長先生はみなさん取り組まれていますので、是非チャレンジいただきたいと思っています。


次の「今までとは異なる職員が増え、離退職も相次ぎ、人の扱い方がわからなくなる」ですが、こちらは従業員数が増える伴って、「従来の価値観=所長の価値観に近しい職員だけで組織が構成される」段階を突破し、「多様な価値観の職員=所長とは異なる価値観を持った職員を受け容れる」ことに慣れませんと、事務所の規模を成長させことは出来ません。

逆に申し上げますと、多くの所長先生が「自分と価値観の異なる社員を受け容れる」ことが出来ずに、売上が7,000万円 → 8,000万円 → 人が辞めて7,000万円 → 8,000万円 → 人が辞める… とダッチロール状態を繰り返している訳ですので、事務所を拡大される意欲のある先生には是非克服していただきたい壁の一つであると言えるでしょう。

尚、弊社では「ストレングスファインダーを活用した人材育成&マネジメント」を会計事務所に導入しておりますので、これから多様な人材を活用できるようになりたい所長先生&幹部の方々は是非ご相談下さい。

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これから事務所を2億円、3億円へと拡大するために何から手を付ければ良いかわからない

そして、最後が「これから事務所を2億円、3億円へと拡大するために何から手を付ければ良いかわからない」です。

こちらも、売上が1億円を超えた所長先生が抱く悩みのようです。「売上7,000万円前後の所長のお悩みとは?」のところでもお伝えしましたように、多くの先生は「売上7,000万円で一旦伸び悩む」ものですが、馬力のある先生の場合は「売上1億2,000万円まで」は所長の馬力で牽引することが可能です。

しかしながら、売上1億2,000万円を超えたらきちんとしたマーケティング&マネジメント戦略を立てなければ、更なる成功を遂げることは困難となります。

ここでは詳細は省きますが、

  • 売上3億円超を目指す所長のマインドの整理
  • 売上3億円超を目指すためのマーケティング戦略
  • 売上3億円超を目指すマネジメント戦略と体制の整備
  • 売上3億円超でも機能する所内の制度と仕組み

が必要となります。

少なくともこの段階で決めなければならないのは「この先、専門家を目指すのか?事業家を目指すのか?」ということです。なぜならば、そのいずれを目指すのか?によって、商品構成や人員構成が異なるからです。

詳しくはまた別の機会にお伝えしますので、まずは「この先、専門家を目指すのか?事業家を目指すのか?」は考えておいていただければとい思います。

Youtube「売上1億2,000万円前後の所長の悩みとは」はこちら

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