会計事務所が良い人材を採用するためにすべきこと

会計事務所が良い人材を採用するにはこれからどうすれば良いのか?

もし、このページをご覧になっている先生方が「今、先生の事務所における一番の悩みは何ですか?」と尋ねられれば、ほとんどの方が「人材が採用できないことです」とお答えになることでしょう。みなさまの事務所ではいかがでしょうか?

 
実際、私が日頃お目にかかる多くの先生方からご質問&ご相談を受けるのは

  1. 他の税理士事務所で採用できている事務所はあるのか?
  2. 採れている事務所は一体何をやっているのか?
  3. 自分の事務所が採用できるようになるのはどうしたら良いのか?

という主に3点です。

 
そこで今回は「会計事務所が良い人材を採用するにはこれからどうすれば良いのか?」について、取り組み易い順番に書いてみたいと思います。

  1. 採用専用ホームページの作成、もしくはホームページの採用情報を充実させる
  2. 自力で採用するか?エージェントを使うかを決める
  3. 採用する人材に応じて採用媒体を吟味する
  4. 好立地に開設もしくは移転する
  5. 欠員採用を止め、通年採用に切り替える
  6. 能力に頼らない経営に切り替える

 

1.採用専用ホームページの作成、もしくはホームページの採用情報を充実させる

まず最初に取り組んでいただきたいことは「採用情報の充実」です。
 
あまり採用が上手く行っていない先生方とお話をさせていただきますと、人が採れていない事務所の多くは、個人的には以下のように考えていらっしゃる方が多いような気がします。

  1. 広告を出す媒体を変えれば、人が採れるのではないか?
  2. 広告の文面や条件を良くすれば人が集まるのではないか?
  3. 広告費を増やして、もっと広告を大きく、或いは掲載期間を長くすれば採れるのではないか?

上記はあながち間違いではありませんが、多くの場合「広告出稿以前の問題」を考えずに対策を論じているように感じます。その「広告出稿以前の問題」というのが、事前情報の不足です。

 
試しに、媒体は何でも結構ですから求人サイトで「地名+会計事務所」で検索してみてください。そして適当な会計事務所を見つけてクリックしてみてください。

その時、応募フォームが立ち上がりましたでしょうか?それとも採用サイト、もしくは事務所ページにつながったでしょうか?
 もし

「応募フォームが立ち上がった」という方の場合、自分が応募者だったとしたら、条件面がそこそこ良かったとして、初めて見た事務所の応募フォームに、自分の大事な個人情報を入力されるでしょうか?恐らく、入力する前に、もう少しその事務所について知りたいと考えるのではないでしょうか?

また、「事務所ページにつながった」という方の場合、その事務所のホームページの見栄えはいかがでしょうか?一目で「何か良さそう」という感じでしょうか?それとも「なんかしょぼいなあ…」という感じでしょうか?

 更に、もし「何か良さそうだな」と思ったとしても、その事務所のホームページに採用情報が書かれていなかったり、あっても条件面しか記載されていなかったとしたら、その事務所の応募フォームに入力するでしょうか?

 答えは否ですね。恐らく、クリック一つでメインページに戻り、もっと良さそうな事務所、情報のある事務所を再検索することでしょう。

 このように、折角広告費をかけて応募者の目に留まっても、事前情報が不足していると検索されても応募につながらないのです。そういう意味で、まずは媒体云々を言う前に採用専用ページか事務所ページの採用情報を充実させないことには応募は得られないのです。

2.自力で採用するか?エージェントを使うかを決める

次に考えるべきは、求人広告を打って自力で募集するか?転職エージェントを使うか?それともその両方で行くか?です。

結論から申し上げますとエージェントの方が良くて広告が悪いとか、広告が良くてエージェントが悪いとか、そういうことは一概には言えません。どちらを主体に行っても人材が採れている事務所は採れていますし、採れない事務所は採れていません。


それよりもエージェントを使う際の注意する点をお伝えしますので、エージェントをお使いの方はエージェントとの付き合い方を工夫してみて下さい。

  • エージェントの手数料相場は35%前後ですが、実際は100%出している事務所もあるという事実は踏まえておきましょう
  • 故に、35%の手数料で「良い人材が来ない」と文句を言っても、彼等からすれば「無理言うなよ」という状況であることを理解しましょう
  • また、エージェント経由の応募の場合、エージェントから「希望年収は〇〇万円位で言うように」と指導されているため、応募者が強気であることが多いです
  • 更に最も大切なことは、適切な手数料で良い人材が欲しいなら、エージェントを業者扱いしてはならないということです

 
これ以上詳しい内容を紙面に書くことは憚られるため、上記を参考にエージェントの活用はご自身で判断願います。

3.採用する人材に応じて採用媒体を吟味する

3番目は採用する人材に応じて採用媒体を吟味するです。


冒頭にも述べましたように、多くの先生方は「集まる媒体・集まらない媒体」という二択で判断されるケースが多いようですが、そうではなく、経験者が集まる媒体、未経験者が集まる媒体、主婦・パートさんが集まる媒体、のように媒体によって得手不得手がありますので、一媒体で全てを兼ねるのではなく、誰を集めるかによって媒体を変えることも検討しましょう。

 ちなみに、誰もが欲しがる「会計事務所経験者」ですが、昨今では会計事務所経験者は他業界への転職を希望する傾向が強いため、会計事務所経験者を採用する際には、媒体選びも含めて戦略的に仕掛けないと採用は厳しくなっています。 

4.好立地に開設もしくは移転する

4番目以降は、事情で直ぐにはできない事務所もあることとは思いますが、事務所経営における本質的なことなので、順を追って説明したいと思います。4番目は事務所を好立地に開設もしくは移転するです。

どんな商売でもそうですが「商売は立地がすべて」と言っても過言ではありません。みなさまのお住いの近くの飲食店や店舗でも、どんなお店・業種が入ってもすぐ潰れる場所がおありのことと思いますし、反面、そんなに大したお店ではないけれども、立地に恵まれ、いつも人が入っている飲食店や店舗もあると思います。そのくらい、商売において立地は大切ということです。

では、会計事務所、特に採用面ではどうか?というとやはり立地は「最も大事な要素」であると言えるでしょう。※都市部と地方では好立地の条件が異なります。

なぜなら、転職を考える人が転職先を探す場合、まず入力するのは「地名」だからです。東京であれば、青山とか新宿とか恵比寿とか港区とかのようにです。※あくまでも例です。

その上で、地区名>駅名>駅からの距離というように絞り込んで行くイメージです。ですから、まず最初に検索する「地区・地域・駅」が魅力的でないと、採用面では不利となります。

よって、これから事務所を開設される方や賃貸事務所で立地移動をする上で制約条件が少ない方は、良い人材を採用するために事務所移転に真っ先に着手すべきことであるとも言えるでしょう。

参考までに、好立地に移転すると応募者が増えるだけでなく、良い人材が採用できますので、量だけでなく質の面でも効果が期待できます。

その理由は「意欲のない人・自分に自信のない人は人気が高い好立地にある事務所に応募しないから」です。理由は「こんな凄い事務所では自分はとても務まらない」と思うからです。逆に言えば、悪立地でも応募してくる方は「このくらいの事務所が自分には丁度良い」「この程度の事務所なら自分にも何とかなるだろう」と思うからです。※悪立地の先生、悪意はないのでお許し下さいね。

このように、良い人材を採用しようと思った場合、立地は最重要ファクターですので、是非事務所移転も視野に入れてお考え下さい。

5.欠員採用を止め、通年採用に切り替える

5番目は難易度は高いですが大切な「欠員採用を止め、通年採用に切り替える」です。

よく「やっとの思いで採用してもロクな人材が採れない」とか「入れたけれども全然使えないから辞めてもらった」という声を所長先生から聞くことがあるのですが、私はその本質は「欠員採用をしているから」だと思っています。

それを言われたら身も蓋もないと思われるかもしれませんが、実際そうだと思います。念のためなぜ、良い人材が採れずにすぐ辞めるかと言うと

  1. 職員が辞めることになって人手が足らなくなった
  2. そこで急遽求人をかけ、応募があり、面談をした
  3. 面談して「本当は欲しくないんだけどな」と思いつつ、背に腹は代えられず採用する
  4. 働かせてみたが、やはりイマイチできが悪い
  5. どちらからということもなく暫くして退社
  6. 折角採用&教育したが、やむなく再募集を開始
  7. 以上、上記の繰り返し

だからです。皆様の事務所はいかがでしょうか?

名著「7つの習慣 スティーブン・R・コビー著」で書かれている時間管理マトリックスに則れば、緊急性も高く重要性も高い「欠員採用」に対応しなければならない本質的な理由は、緊急性はないが重要な、優秀な人材の採用、職員の教育や人材育成が後回しになっているからに他なりません。

実際、人材不足で慌てていない事務所は、毎年定期採用を実施し、離退職も想定しながら3~10名/年 採用し、辞めなかったらちょっと人件費は厳しくはなるけれども、万一辞めてしまっても慌てずに済む。むしろ、人手は常に1~2名余剰状態なので強気でどんどん受注し、事務所も大きくできている、という状態で事務所を廻しています。

ですので、正論過ぎて不快な方もいらっしゃるかもしれませんが、最終的には欠員採用を止めて定期採用できるように、計画的な人員計画を立てる必要があります。

6.能力に頼らない経営に切り替える

最後は、かなりハードルが高いですが、事務所を大きくしたい方は真剣に考えねばならない「能力に頼らない経営に切り替える」です。

 
「会計事務所は人がすべてだから良い人材が採れないことには始まらない」ということは良く言われるます。

私もそういう面も多分にあるとは思いますが、もし、事務所を数十名規模に大きくしたいと本気で考えているなら、優秀な人材を採用することを前提とした事務所づくりをしてはいけません。勿論、優秀な人材が採れればそれに越したことはありませんが…。

なぜなら、優秀な人材でないと成り立たないビジネスモデルを考えていること自体、事務所を大きくする発想ではないからです。

誤解を生むと嫌なので敢えて申し上げておきますが、私は能力の高い人を集めて良いサービスを提供し、適切な報酬を得、事務所の利益を最大化する、という戦略はありだと思いますし、是非目指したいと考えています。ただ、くどいようですが「事務所を数十名規模に大きくしたい」と考えるならば、そのやり方では大きくすることはとても難しいことですので、最終的には優秀な人材に頼らないビジネスモデルや所内の仕組みづくりに取り組んでいただきたいと考えております。

以上、会計事務所の人材採用について難易度の低い順に書きましたので、是非、取り組んでいただければと思います。

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