付加価値を上げる = 単価の高い仕事 ではありません
さて、今日は昨今良く耳にする「付加価値」についてお話したいと思っています。
みなさまも
「これから会計事務所は経営計画やMAS、財務コンサルといった付加価値の高い業務をやらなければ駄目だ!」
という話は随分耳にしていることと思います。
そして、
「決算申告や記帳代行は今後ITに取って代わられるだろうから、うちも付加価値が高い業務をやらなくちゃ」と考えて、各種セミナーや講座に参加したり、教材を買い求めて、勉強されている方も多いのではないでしょうか?
そこで、そんな皆様にお尋ねします。
「付加価値って一体何ですか?」
恐らく多くの方が
「大谷さん、何言ってるの?付加価値って言うのはさ、決算申告とか記帳代行とか、誰でもできる仕事じゃなくて、単価も高くて、難易度も高くて、それこそ価値が高い仕事に決まってるでしょう!」
と思われたのではないでしょうか?
確かに、単価が高いことは、付加価値を高める上では有効な手段であると言えるでしょう。
また、付加価値を「個々の業務」として考えれば、単価の安い業務よりも単価の高い業務の方が付加価値は高いと言えるでしょう。
でも、上記の解釈では付加価値の一部を説明しているに過ぎません。
また、上記のような解釈で事務所経営を行うことは「一部のスキルの高い人だけが頑張る組織」を作ることに他なりません。
なぜならば… 付加価値とは
付加価値 =(サービスを提供するお客様の数 × サービスの単価)-サービス提供にかかったコスト
要するに、
客数と客単価を乗じたもの(つまり売上)からコスト引いた差が「付加価値」だからです。
この公式に当てはめて考えれば、単価を上げることは付加価値を上げることの一つの方法であっても
付加価値を上げること=単価の高い仕事をすることではないということがわかるでしょう。
ですから、今日皆様にお気づきいただきたいのは
1.付加価値は業務単体で捉えるものではなく「事務所全体で最大化するものである」ということ
2.業務を効率化することでも増やすことができるものである
ということです。
尚、本日の内容の動画解説は
付加価値を上げる=高単価の業務を受注することではない